B-Future News 2017年4月号
機材メンテナンスの重要性
職人の腕は道具を見ればわかると言います。清掃業務も同じですね。新鮮な季節に新鮮な気持ちで業務に取り組めるよう、機材や道具のメンテナンスに目を向けてみましょう。参考になる記事がありましたので紹介します。
(ウェブサイトCleanlink 「Carpet, Floor Care Equipment Maintenance Saves Time, Money」、「Autoscrubber, Buffer and Battery Maintenance Tips」より引用しました。)
===引用ここから===
カーペット、フロアケア機材のメンテナンスは時間とお金の節約につながる
時は金なり。床とカーペット清掃のための機材について特にこの言葉が当てはまる。マシンが正常に動いている時は、不適切なメンテナンスが原因で将来起こり得る時間とお金の損失について、ビルサービス業者は忘れてしまいがちだ。しかし、車と同様に、今日清掃マシンをメンテナンスすることが、今後お金がかかる問題を減らすことにつながるのだ。
「ごまかしごまかしマシンを使っていても、大体の場合、何も悪いことは起こらないでしょう。」フロリダ州オークランドに拠点を構える清掃サービスおよび清掃用品販売会社のChi-Ada Corporationで副社長を務めるチネドゥ・ オコロ氏は言う。「しかし、それはいつも突然起こります。あなたはすべきことをしていない。その結果、悪いことが起こるのです。」
バキュームの破損した電気コードは、高いと200ドルもするかもしれない。もしバキュームを使用後に正しくコードを巻いて束ねておけば、そんな修理は不要だっただろう。同じバキュームの例を続けるが、フィルターを定期的に替えていたなら、モーターの修理は回避できたかもしれない。バッテリーは適切に交換すれば、より長く寿命を発揮することが出来る。しかし、それを怠ると、自動スクラバーのバッテリーの交換が必要となり、その費用は最大400ドルにもなり得るのだ。
「多くの人は、そのマシンがいくらなのかを気にするだけです。しかしそのマシンの修理にかかるコストについても考えるべきなのです。」ピッツバーグを拠点にする清掃衛生関連商品の販売業者であるColker Companyの販売副部長のジェフ・ティシュコ氏は言う。
適切なメンテナンスは、なんとマシンを使う前から始まるのだという。ビルサービス業者は、そのマシンの保証の範囲について知るべきである。そうティシュコ氏は言う。
多くのメーカーは、メンテナンスサービスも提供しており、通常多くのマシン類に対してこのサービスは有効である。このサービスでは販売業者もしくはメーカーの技術者が、保守点検をしてくれる。
「お客様が気にされる修理だけではなく、マシン全体のメンテナンスも行うための保守点検です。」そうティシュコ氏は言う。「メンテナンスサービスの提供というのはいいアイディアだと思っています。というのもビルサービス業者には新人の従業員がいるかもしれませんが、メーカーや販売業者は、各マシンについての(新人で不慣れな)彼らの質問にお答えすることが出来ますし、不具合が発生してしまうと対応に費用がかかりそうなバッテリーやその他の部品の点検もしてくれるのです。」
毎日のメンテナンスは、床用マシンの手入れにおける次のステップである。マシンの寿命を伸ばし、費用の掛かる修理を減らしてくれる。もし、作業担当者が毎日の点検を励行したら、小さな問題でも発見することができ、大きな問題になってしまう前に、その問題に対処することが出来る。マシンの使用前と使用後にすべき点検項目を記載した日常点検リストを、多くのメーカーが提供している。もしそのような点検リストが無い場合は、ビルサービス業者が自分でそのチェックリストを作ることも出来る。
「ビルサービス業者は予防メンテナンス計画を立てて、その計画に従うように従業員をトレーニングするべきです。そのような計画を立てることで費用がかかる故障を最小限にし、マシンの寿命を伸ばして、その結果従業員がいつも正常に機能するマシンを使うことができるのです。」そうティシュコ氏は指摘する。
自動スクラバー、バフ機、バッテリーのメンテナンスのコツ
自動スクラバーやバフ機は安くない買い物だ。4,000ドルから10,000ドル位の価格帯のマシンを良く見かける。ゆえに、保守管理について考慮することは重要なことである。メンテナンスにほんの少し手間をかけることがマシンを長持ちさせることになり、かなりの節約につながることになるのだ。
「翌日マシンを使う時に、必ずきれいな状態になっているように心がけましょう。一日の仕事の締めくくりの時にマシンをきれいにしてください。マシンを使う直前にきれいにするのは気が進まないと思います。」ティシュコ氏はそう指摘する。
自動スクラバーは水を使うので、その貯留水によってマシンの内部にバイオフィルム(微生物により形成される構造体)が堆積してしまう。ゆえにマシンを使用するごとに、回収タンクの水を空にして、ホースを洗い流すことが大切だ。
ティシュコ氏曰く「マシンの内部に残った水が濃くなってしまい、その結果、水が通り抜けなければいけないフィルターで詰まってしまうのです。フィルターは、水を出すために機能するソレノイドよりも先に水が到達する部分で、そこが詰まってしまうため淀んだ水は更に汚れて淀んでしまうのです。」
同様にバイオフィルムがタンクの側面に形成されてカビが発生することもある。
「マシンを使う際、きれいな水を使っていてもすぐに汚くなってしまいます。というのも残留水がマシンに残っているからなのです。」
マシンに搭載されたパッドやブラシ、スクィージーの寿命をフルに生かすために、マシンを扱う作業者はそれらを定期的に点検してゴミを取り除き、摩耗したら取り替える必要がある。
しかしティシュコ氏によれば、バッテリーはマシンに搭載のシステムの中で一番失敗しがちな部分であるという。
自動スクラバーには、鉛酸(lead acid)バッテリー、密閉バッテリー、そしてリチウムイオンバッテリーのうちいずれか一つが使われている。これら3種類のバッテリーのうち、自動スクラバーに一番よく使われているは鉛酸バッテリーである。このバッテリーは充電中、蒸留水に浸される必要がある。密閉バッテリーはメンテナンスの頻度が少なくて済むが寿命も短いという欠点がある。リチウムイオンバッテリーは比較的新しくバックパックタイプのバキュームクリーナーに一番良く使われており、自動スクラバーの市場にも活路を見出そうとしている。そうティシュコ氏は言う。
ティシュコ氏によれば、バッテリーの充電をして、かえってバッテリーの寿命を縮めてしまっている作業者が多いと言う。
「スクラバーを1時間使ってそれで充電を一晩中している人が多いのです。」そうティシュコ氏は言う。
しかし実際バッテリーは1回の充電で最長4時間持つので、バッテリー値が低くなるまでは作動させるべきなのだ。
「たった1時間マシンを駆動させただけで直ちに充電をしてしまっては、電池を殺してしまっているのです。長い目で見てこのやり方ではバッテリーを弱くしてしまって、バッテリーの寿命をフルに活かすことにはなりません。」
===引用ここまで===