B-Future News 2022年2月号

梅の花香る季節となりました。梅の花は最も寒い時期に芽を出して、1年で最初に咲く花です。そんな梅の花言葉を調べてみると「不屈の精神」、「高潔」でした。辞書によると「高潔」とは「人格やその人の思想が立派で気高いさま」とありました。梅の凛とした姿にそうした強さが秘められていることを知り、あらためて自然は身をもって大切な事を私達に教えてくれていることに感じ入りました。オミクロン株の感染爆発によってまだまだ困難は続きそうですが、梅の花の様に不屈で高潔な気持ちを大切にしながら、やがて訪れる春の準備を整えたいものです。

さて、最近特に清掃業界で使われるようになった用語についての興味深い記事がありましたのでご紹介致します。

(ウェブサイトCleanlink 『Defining Common Green And Sustainability Terms 』を翻訳、引用しました。)

 

===引用ここから===

グリーン&サステナビリティーに関する一般的な用語の定義

トレンドは再びやって来るものです。女性のだぼだぼジーンズやウェストポーチが良い例で、古いトレンドが20年サイクルで甦っています。一部の人はこのような古い流行が終わることを望んでいるかもしれませんが、傾向としては復活が歓迎されています。

清掃業界では、より環境に優しい製品や持続可能なプロセスを求める傾向が今までに何度も繰り返されています。実際、清掃が環境や施設内の人に与える影響を最小限に抑えることは、清掃業界にとって重要な課題です。

以前は、環境に優しい製品を使用することに重点が置かれていましが、現在では、製品開発から廃棄や再利用に至るまで、より持続可能な製造工程を求める声が大きくなっています。

グリーン・クリーニング(環境に優しい清掃)や持続可能な取り組みが勢いを増して進化していく中で用語も変化しており、それらを読みこなすのは難しいかもしれません。ここでは、その助けとなるいくつかの定義をご紹介します。

「代替繊維」:綿や麻などの作物や麦わらなどの農業残渣から得られる非木材繊維で、紙製品の製造に使用されます。

「バイオベース製品」:米国農務省の定義によると、「全体または重要な部分が、バイオ製品または再生可能な国内農業資材(植物、動物、海洋資材を含む)または林業資材で構成されている製品」を指します。バイオベースの洗浄剤に含まれる一般的な成分には、シトラス、ココナッツ、コーン、ラベンダー、パセリなどがあります。

注意しなければならないのは、すべてのバイオベース製品がグリーンである(環境に優しい)わけではなく、またすべてのグリーン製品がバイオベースであるわけでもないということです。例えば、製品に含まれる成分が天然由来であっても、毒性、パッケージ、製造工程なども考慮しなければなりません。

「クリーニング・フォー・ヘルス(健康のための清掃)」:このコンセプトは、「清掃には美観を超えた価値があり、化学物質への曝露を減らし、室内の空気の質を高め、建物の居住者や清掃作業員の病気、アレルギー反応、(感染予防として)細菌を減らすことによって、人の健康や環境にプラスの影響を与えることができる」と主張しています。このコンセプトは、労働者の生産性を高め、欠勤を減らすことを証明しており、経営者が注目すべき内容です。

「揺りかごから揺りかごへ」または「クローズド・ループ(閉じたループ)」:これらの用語は、しばしば同じ意味で使用されます。消費者廃棄物を回収し、新しい製品を作るためにリサイクル・再循環させるプロセスを表します。

「揺りかごから墓場まで」:製品のライフサイクルの始めから終わり、または廃棄に至るまでの環境影響に関して使用される用語です。

「エコラベル」:エコラベルは、環境に優しい、または持続可能であることを示唆する製品に貼られているロゴマークです。一般的なラベルには、諸団体や米国環境保護庁によるものがあります。また、メーカーが独自のエコラベルを製品に貼る場合もあり、これは自己認証と呼ばれています。

購入の際は、エコラベルについて調べ、グリーンに関する主張が正しいかどうかを確認することをお勧めします。多くの認証機関が、そのラベルを付けた製品や、不正にグリーンを主張している製品のリストをオンラインで提供しているので、簡単に確認することができます。

「環境的に好ましい購入」:同じ目的で使用される他の製品やサービスを比較して、健康や環境への影響が少ない、または低減された製品やサービスを購入することを意味します。

「グリーンプロダクツ(グリーン製品)」:同じ目的で使用される他の製品と比較して、健康や環境への影響が低減された製品を意味します。

「グリーンウォッシング」:タラチョイス社とエコロゴ社は当初、「グリーンウォッシング」の正式な定義を 「企業の環境活動や製品・サービスの環境面での利点に関して消費者の誤解を招く行為」と定めました。

グリーンの取り組みが本格化すると、環境に配慮した製品とそうでない製品を区別するために、独立した第三者機関による認証が必要になりました。認証に加えて、連邦取引委員会(FTC)によりグリーンガイドが導入され、メーカーが製品をグリーンとして販売する際の用語を管理し、明確化するようになりました。

「ポストコンシューマー材」:消費者製品としての有効なライフサイクルが終了し、廃棄物の流れから回収され、新しい製品に再生される材料を意味します。

「ポストインダストリアル材」:製造工程を経て再生された材料を意味します。

「製品ライフサイクル」: 製品のライフサイクルは、製品の構想・設計から最終的な廃棄に至るまで、製品が環境に与える影響を追跡するものです。これには、原材料、製造工程、輸送、リサイクルまたは製品の廃棄が含まれます。

「ラディカル・トランスペアレンシー(急進的な透明性)」:この言葉は10年ほど前に盛り上がりましたが、今はあまり聞かなくなりました。これは「ほぼすべての意思決定を公開で行う経営手法」と定義されています。ラディカル・トランスペアレンシーを実践しているメーカーは、製品開発プロセスや製品成分を完全かつ正直に開示しています。

「早期再生可能な繊維」:この用語は、紙製品について議論する際によく使われ、10年未満で再生する植物由来の素材を指します。代替繊維や、より早く成長するように遺伝子操作された樹木も含まれます。

「原材料」:完成品を製造するための材料として使用される、自然のままの材料を意味します。

「リサイクル材」:リサイクルされた材料から作られた製品を指す場合に使用されます。リサイクル材には、ポストコンシューマーとポストインダストリアルという2つのタイプがあります。

「修復製品」:環境への影響が低減されているだけでなく、実際に環境の修復に役立つ製品を指します。

「サステナビリティ(持続可能性)」:このコンセプトは、しばしば 「グリーン」と混同されたり、一緒に使われたりします。しかし、主な違いは、グリーンは製品やサービスによって定義されますが、サステナビリティ(持続可能性)は、「未来の世代が彼らのニーズを将来満たす能力を損うことなく、現在のニーズを満たす」プロセスと定義されています。サステナビリティとは、清掃が人や環境に与える影響を最小限に抑えることであり、さらに重要なことは、製品ではなくプロセスであるということです。

例えば、グリーン認証を受けたペーパータオル製品には、1去に伐採された木から再生された繊維が使用されています。とあるメーカーは、そのペーパータオルの開発に使われた木1本につき1本の木を植え、次世代のために森林を再生させるというサステナビリティ(プロセス)を実践しています。また、そのペーパータオルの製造においても、エネルギーや水の使用量を減らすなど、サステナビリティが実践されています。

 ===引用ここまで===

※上記の用語は英語から翻訳したものですので、実際に使用される日本語とは若干の違いがある場合があります。