B-Future News 2015年1月号

新年あけましておめでとうございます。

bfnews_201501_5お健やかに佳き新春をお迎えのことと存じます。
昨年中は格別のお引き立てを賜りまして、厚く御礼申し上げます。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

清潔さとにおいとの関係

昨年、国民生活センターが「柔軟剤のにおいについて、においの強さの感じ方には個人差がある。使用量が過度にならないよう、配慮する必要性がある。」という呼びかけを行なったことを記憶されている方も多いでしょう。嗅覚がいかに人の感情に結び付いているか、ゆえに周りへの配慮が非常に重要であることを再考するきっかけとなりました。

以下の記事は『SANITARY MAINTENANCE』誌2014年10月号の36ページから40ページまでに掲載された記事から一部抜粋したものです。

===抜粋ここから===

においとそれに対する気付き

においの制御は、清掃業界で利用される製品群(トイレ用清掃用品だけでなく、ビル全体で使う製品用品)の機能として、とても重要である。においを制御したり取り除いたりするために使用される製品は、ここ数年で劇的に変化を遂げた。

適切な香りを選ぶことはとても重要であるが、清掃業者が同意する、トイレで一番の香りと言えば、清潔さである。

bfnews_201501_1「お客様にとって、トイレが“清潔な”香りがして“清潔に”見えること。それ以上に説得力のある状態はありません。」ノースカロライナ州ハンターズビルのAmSan社で上席施設コンサルタントを務めるスティーブ・バーグホルツ氏はそう言う。「トイレが不潔だと思われると、レストラン全体やオフィスビルが汚いとお客様に思われてしまいます。」

つまり、嫌なにおいはビジネスにとっても悪い結果をもたらす。専門的な話、心地よいと感じる経験は脳の辺縁系システムに結びつくと言う。嗅覚(嗅神経入力を受け、嗅覚情報処理に関わる、脊椎動物の脳の組織)は記憶と密接にかかわっている。Sense of Smell Institute(においの感覚についての研究機関)によれば、においは記憶ととても強い結びつきがあるという。そして記憶の部分は、他の感覚、例えば視覚や触覚などと比べて、脳の感情をつかさどる部分により直接的な結びつきがあるという。

清潔だという雰囲気を作り出すことがなぜ重要なのだろうか?人間は平均的に、1日6~8回トイレに行く。Harris Interactive Pollという調査によれば、男性よりも女性の方がトイレの問題について敏感であるという。

加えて、55歳以上の94%が、においがあることでそのトイレを汚いと感じると答えている。また調査によれば、レストランを再訪しない理由の第2位に、不快なにおいが挙げられている。不快なにおいがした場合、たとえその他の場所がきれいであってもそのレストランに二度と行かない、という回答が寄せられている。

「印象はとても大切です。トイレがにおわない状態にして、いい印象を保ちましょう。」そうバーグホルツ氏は言う。

適切な清掃と香りの選択で、トイレで不快な思いをすることがないようにすることができる。

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改善

悪臭がある状態を改めるには、注意深く原因を考えて、施設マネジャーやビル管理業者、また販売業者と腹を割って話し合う必要がある。においの原因は尿なのか、それとも床の排水溝からの下水のガスなのか。

勿論それぞれのビルのオーナーや施設担当責任者が、トイレを清潔に、いい香りにしたいと望んでいる。尿や下水が原因のにおいやその原因物質に効く製品がある。こういう製品には、下水に使う製品と同じく尿や便器のにおい消しも含まれる。それらの清掃セットを補完する意味で役にたつのがデオドライザー(消臭器)である。悪性のバクテリアやカビ、白カビが原因で発生するにおいを取り除くのにデオドライザーは役に立つ。トイレや小便器に敷く吸収マットもある。

芳香剤は清潔という印象を与えるのに役立つが、トイレ清掃関連製品の1つとしてとらえるべきであり、それのみでトイレの悪臭に対応できるものではない。

ある施設では追加的なにおい制御策も必要となるだろう。例えばジムやフィットネスセンター、シャワールームとトイレが繋がっている場所がそうだ。

「湿気や高温がある場所では悪性のバクテリアが生き延び、それがにおいの原因となります。」バーグホルツ氏はそう指摘する。

スミス氏曰く、「他の多くの清掃法と同じく、全ての要素がうまく働き、共通の香りを作りだすことができればにおい制御もうまくいきます。におい制御がうまくいかない場合、きついにおいがトイレに充満するという結果になりうるのです。施設マネジャーと協力し、施設マネジャーが何を試みているのか、それをいつも把握するべきです。」これらの施設では湿気の制御が必須であり、中和剤や殺菌剤、またにおい制御のための機器を使ってグラウトや壁、天井を清掃するような大がかりな清掃を定期的に実施することが必要だ。

芳香剤はトイレの製品の一部であるが、トイレ清掃に代わるものではない。アメリカ環境保護省によればトイレの室内空気質は共通の責務である。つまり清掃スタッフとビルの管理者側、そしてトイレを使う個人もその責務を担っているのだ。

===抜粋ここまで===

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