B-Future News 2016年9月号
洪水後の清掃について
先月は日本列島に台風が4回上陸し、記録的な大雨に見舞われました。台風上陸の際、何らかの被害や影響を受けた方々に心よりお見舞い申し上げます。
天災に備えるため、洪水後の清掃について日頃から知っておくことはとても大切です。
以下の記事は、ウェブサイト CleanLink『Six Safe And Speedy Flood Clean-up Tips』より抜粋しました。
===引用ここから===
安全かつスピーディな洪水後清掃の6つのコツ
1. 素早く行動する
水が停滞して建築構成材や家財が濡れたままだと、建物への被害はより一層深刻化するので、洪水後直ちに対処することが大切である。事実、カビは48時間から72時間の間に生えてくる。ゆえに、次に挙げることを目標に掲げるべきである。
- 48時間以内に水を取り除いて乾かすこと。
- 専門家のリストを手元に用意しておき、いつでも電話できるようにすること。
- 保険の方針について理解しておくこと。なぜなら、カビによる被害を一定量だけ補償する保険や、カビは全く補償しない保険があるからだ。
2. 被害を受けた場所の換気をして、カビが育たないようにする。
カビは湿気、紙やパーティクルボード*などの有機物を好む。被害を最小限にしたり被害が広がる速度を遅らせたりするためには、お天気が許せば窓を開け、屋内に扇風機を設置し、空気を動かし続けて適度な温度に保つこと。清掃する時は扇風機に向かって作業をし、複合汚染を最低限に抑えること。
*パーティクルボードとは木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型した木質ボードの一種。
3. 物や素材への損害を判定する
どんな水を物が吸ってしまったのか確認すること。つまり、雨水か、壊れたパイプから出た水なのか、汚れた川の水なのか、それとも細菌に浸された下水なのか判別すること。水に浸ってしまった大切な物を再生させる方法はあるが、しかし、再生可能であっても実際にそれを再生させるか捨てるかは、その物の価値や物に対する所有者の思い入れによって決まる。水に浸ってしまった乾式壁、カーペットやパッド、マットレス、枕、ボックススプリング(=ベッドのマットレスの下に置かれるばね入りの台)やパーティクルボードを再生させる価値はないかもしれない。しかし一方、高価なペルシャ絨毯、革製の長椅子、アンティーク、先祖伝来の家財であれば修復する価値はあるかもしれない。濡れた布や多くの家庭で使われているような布製品であれば洗濯機で洗浄し、10分間洗剤と温水に浸けて汚れや染みを取り除けば再生できるかもしれない。(例えば細菌、汚水、カビなどで)現場の水が汚れている、もしくは現場に子供や免疫機能が低下した人がいる場合は、適切な訓練を受けた復旧・修復業者による検査を受けることを強く薦める。
4. 実は濡れている箇所を暴く
隠れていて見えない箇所が濡れている場合、洗って乾かすために、(隠れた状態にせず)開放した状態にする必要がある。建材の間の層には水が保持されてしまうので、(これを防ぐために)そうなっていることに気付き、水を取り除いて乾燥させる必要がある。壁に水の線を見付けたら、少なくともその水の線の末端を点検してすべての損傷箇所を確認すべきである。濡れている材質やカビが発見されるだろう。損傷した乾式壁や湿った壁の断熱材を取り除いて捨てること。通常湿ったカーペットは適切な道具を使ってプロに乾かしてもらうことが出来る。ただし、大きなスポンジ状のカーペッドパディング(=じゅうたんの下に敷く詰め物)は捨ててしまうべきだ。木材の基礎の装飾や硬い木は、きちんと扱って両面を完全に乾かすことが出来れば、適切な道具を使って再生することができる。壁の裏側にある配線スペース、棚・家具の下や狭い場所等、隠れていた場所の点検を忘れないこと。
5. 徹底清掃を実施する
丈夫で浸透性が無い、もしくは浸透性が限られる材質、例えばスタッド(飾り鋲)やジョイント(連結部)、硬い木材床やビニール製品は、一般的な清掃用品もしくは特別な製品と洗剤を使えばきれいにすることができる。水やカビの影響を受けないように、清掃中は作業する場所を保護するように気を付けること。再利用可能な物の徹底洗浄の後は、下水や川の水のゴミ、もしくは悪くなった貯蔵水からの細菌を防ぐため殺菌剤を塗布する必要があるかもしれない。水害復旧の専門家やカビの除去業者、室内環境専門家は、あなたの置かれた状況に対してどんな方策がベストであるか、決断のお手伝いをしてくれる。濡れた物をきれいにしたら、もう一度清掃作業を一通り行うこと。バキューム作業を選択するなら、HEPAフィルター付きのバキュームを使ってアレルギー原因物質や細かいホコリや胞子を取り除くこと。
6. 復元前にしっかり乾かすこと
乾いて腐ってしまったり、構造的な損傷が起こらないようにするため、水分含有量が十分に減少しないまま復旧作業を行ったり、木やその他濡れているものにカバーを付けたりしないことが大切である。水害復旧作業前に適切な状態に乾いているか、復旧専門家は確認することができる。
===引用ここまで===