B-Future News 2015年5月号

マイクロファイバーの利点とは?

清掃にマイクロファイバーの布が使われることが多くなりました。しかし、そもそもマイクロファイバーを使う利点とは何なのでしょうか?
以下の記事はウェブサイトCleanLinkの『Microfiber Cloths Excel Over Cotton』、『Proper Use Of Cleaning Cloths Prevent Cross Contamination』から抜粋しました。

===抜粋ここから===

マイクロファイバーは綿を超える

感染のうち80%は直接接触することが原因で広がっていく。適切な清掃は良い衛生状態と同じくらい、生命の維持にとって重要であることに疑問の余地はないだろう。感染源となる病原菌がいると考えられる場所を突き止めること、そしてそれら病原菌の除去のために最善を尽くすこと。そう言った責務を清掃責任者は担っている。また、病原菌の拡散を食い止めるために、清掃担当者に適切な清掃用具を与えることも、清掃責任者の責務に含まれる。
清掃作業において使用する布は重要な要素の一つである。しかし、施設の清掃や除菌のために品質の高い製品を供給せずに、安いぼろ布で済ませようという施設が多い。
けれども、適切な道具を清掃担当者に提供すれば、清潔で健康的な環境のため積極的に作業に取り組み、定められた基準に達するよう努力してくれると、トロントのHygiene Performance Solutions(衛生性能解決)社のヘラー氏は信じている。

マイクロファイバーカーペットパッド

マイクロファイバーを増やす

汚れと病原菌を取り除くために作られた適切な布を選ぶとき、マイクロファイバーに代わるものはないと専門家は言う。
「マイクロファイバーは合成布で、繊維自体に溝が作られているので、吸水力に非常に富み、汚れを捕えるのです。」化学者でカンザス州シャウニーにあるアメリカ再利用テキスタイル協会(ARTA)の元社長のスティーブ・ティンカー氏はそう説明する。「結果としてすばやく汚れを拾い上げて、効果的に繊維で捕えることが出来るのです。」
「綿もかなり吸収力が高いのですが、汚れを拾って捕える点ではマイクロファイバーほど効果的ではありません。また、綿の良い点は簡単に手に入りとても安いことですが、汚れを回収する点ではあまり良い仕事をしません。」『誰でもわかる感染予防』の著者であるダレル・ヒックス氏はそう指摘する。「感染予防の点から最も重要なことは、汚れを表面から取り除くことです。そうすることで除菌剤がより効果を発揮するのです。」
綿の布のもう一つの欠点は、第四級アンモニウム塩の結合の問題(クアット・バインディング)である。第四級アンモニウム塩由来の成分入り除菌剤の活性成分を引き寄せる性質を布が持つときに起こる問題である。綿にはこの特性があるために、第四級アンモニウム塩の活性成分の効果が減退してしまうのだ。この理由により、綿からマイクロファイバーに換える施設が増えていることに、最近ヒックス氏は気付いた。

マイクロファイバーモップ
ミネアポリスのフェアビューにあるミネソタ大学医療センターでは、綿とマイクロファイバーの両方の効能をテストした後、数年前に綿からマイクロファイバーに移行した。

「マイクロファイバーは、除菌剤を使わなくても胞子や微生物を拾い上げることに気付きました。一方、綿はそれらをただ拭くだけなのです。」環境感染予防の専門家であるアマンダ・ガスピエル氏はそう指摘する。「第四級アンモニウム塩由来の除菌剤をマイクロファイバーと共に使っています。そうすることで、綿とともに使うと起こっていたクアット・バインディングの問題が起こらないのです。」
マイクロファイバーの布に換えたため、多くの病院で院内感染の発生件数が減少していると、ガスピエル氏は考えている。

清掃用布の適切な使用で複合汚染を防ぐ

正しく使わなければ最良のマイクロファイバーの布でも病原菌を取り逃してしまうことがあり得る。ゆえに清掃監督者はスタッフに適切な清掃手順をきちんと教える機会を必ず持つべきなのだ。
「環境サービススタッフに新しいトレーニングを導入しました。このトレーニングで、自分たちが行う作業の意味を理解してもらえるのです。」ガスピエル氏はそう言う。「病院全体で大きな問題である感染を減らす上で、環境サービススタッフが重要な役割を担っていることを、わかってもらいたいのです。」
ARTAの社長であるエド・マックカウリー氏は、どのくらいの頻度で布を交換すべきか、従業員に教えることの重要性を強調している。
マックカウリー氏曰く、「使用に際して正しい溶液の量や、殺菌した広さが何平方フィートに達すれば布が汚れているから捨てるべきだという判断基準についても教えるべきなのです。4つの部屋を一つの布で掃除しようと考えているのならば、それは問題です。」
新しいエリアごとに新しい布を用いるべきである。清掃担当者が複合汚染につながるようなことをしてしまわないように、用途ごとに布を色分けすることをヒックス氏は勧めている。マイクロファイバー4色セット&マイクロファイバークロス各種
適切に布を折りたたむ方法も、複合汚染を防止して、汚れをきちんと取り除く上でとてもいい方法だ。
ヒックス氏によれば「マイクロファイバーが汚れで一杯になるともう汚れを集めることが出来ません。しかし、40cm×40cmの布であれば、半分に折ってまた半分に折ることができ、8面使用することができます。だから汚れを布の一面から別の面に移すこともないでしょう。これが汚れを取り除く上で一番効果的な方法です。効果的に汚れが取り除かれた状態であれば、除菌剤もより効果を発揮することになるのです。」

ヒックス氏は、除菌剤のためにきれいなバケツを使うことの重要性も強調している。
「バケツの内側の面についたものは何でも除菌剤が殺してくれると思っている人が多すぎます。バケツがきれいでなければいい仕事はできません。まずはバケツをきれいに洗ったうえで、マイクロファイバーの布を入れること。そして汚れた布は決してバケツに戻さないことです。」ヒックス氏はそう締めくくった。

===抜粋ここまで===

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